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女スパイ鄭蘋茹の死

女スパイ鄭蘋茹の死

1941年上海。日本軍傀儡の特務工作機関ジェスフィールド76主任 丁黙邨を暗殺せよ。美貌のスパイに非情の命が下った…

著者 橘かがり 著・文・その他
ジャンル 文庫 > 徳間文庫
発行元出版社 > 徳間書店
シリーズ 徳間文庫
出版年月日 2023/03/10
ISBN 9784198948443
判型・ページ数 文庫・288ページ
定価 792円(税込)
1941年上海。
日本軍傀儡の特務工作機関「ジェスフィールド76」主任、丁黙邨を暗殺せよ。
美貌の女スパイ鄭蘋茹(テンピンルー)に指令が下った。
日本人の母と中国人の父。二つの祖国に引き裂かれながら、非情なテロルに身を投じた女性の胸中に去来したものは…

蒋介石直属の諜報謀略機関、藍衣社とC.C.団は、汪兆銘政府に対して徹底的な殺戮を繰り広げ、日本軍の占領地下工作に大打撃を与えた。
これに対抗するため日本軍が極秘に設置した特務機関が、共同租界ジェスフィールド路76号番地を本拠とする「ジェスフィールド76号」だった。
中国国民党中央執行委員会調査統計局(中統)の工作員として引き抜かれた蘋茹は、残忍で冷酷と恐れられるジェスフィールド主任の丁黙邨から情報を盗み出すため、彼の懐に飛び込む。
黙邨の寵愛を受けることに成功した蘋茹に、やがて組織から最終指令が下った。だがそれは危険で非情な、後戻りのできないものだった…
  • 橘かがり
    東京都出身。早稲田大学第一文学部西洋史学科卒。2003年「月のない晩に」で小説現代新人賞受賞。昭和史ノンフィクションノベルを得意とする。 著書に『判事の家』『焦土の恋 “GHQの女”と呼ばれた子爵夫人』『扼殺~善福寺川スチュワーデス殺人事件の闇』などがある。
武井 康則
実話。日本軍に蹂躙されている祖国のため敵に侵入して捕らえられ殺された実在の女性、鄭蘋茹が主人公。序章で、彼女の殺害が描かれ、遡及する形で語られる。まだ学校を出たばかりの初々しい少女が国を思って身を犠牲にし、その描かれ方が素晴らしく、死ぬまでの話を読むのが辛くなる。しかしよく考えたら数人の男を体でたぶらかすというので、実際はどうかな。小説では、日中の混血なので自分の祖国中国に認められたかったとか書いているが、自分の容姿に対する絶対的な自信とか考えの甘さなどあったのではないか。
rosetta
★★★☆☆戦争中の上海、中国の組織に所属する美しいピンルーが、親日組織の中国人の長を暗殺に失敗し、処刑される。ピンルーに未練を残す反戦派の日本人吉平はその死の状況を調べて回る。悪くは無いんだけど先日『上海灯蛾』や『香港陥落』を読んでいたからこの程度じゃなぁ、という感想。記念すべき2500冊目がこんな本で悔いが残る(>_<)

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