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未来タル

詩の礫 十年記

未来タル

3.11からの10年、福島の詩人が詩作と対話と日々の随筆から求めたカタストロフとの対峙の記録。

著者 和合亮一 著・文・その他
ジャンル 一般書
発行元出版社 > 徳間書店
社会一般
シリーズ 一般書
出版年月日 2021/03/01
ISBN 9784198652500
判型・ページ数 四六・224ページ
定価 2,420円(税込)
東日本大震災で被災した福島の詩人は
破壊への恐怖と、不条理への怒りに
言葉で抗った。
ツイッターから放たれた言葉は
「詩の礫」と名付けられ、多くの共感を得た。
あれから10年。
その軌跡をまとめた最新刊、
イマ、キタル――。

現在も福島に暮らし、
高校教師の職と並行しながら
詩人として活動する和合亮一氏は
この歳月を克明に言葉に刻んできた。
本書はその十年の軌跡の書である。

2011年3月11日から10年となる今年。
和合氏は1月1日から
犠牲になられた方々にとって
最初の祥月命日となる1月11日まで
祈りのように連日の詩作を試みた。
第一章の「貝殻詩篇」はその結実である。

10年の歳月を、その折々の出来事と
思いの変遷を綴った
エッセイ集成「第三章 十年記」

ASIAN KUN-FU GENERATIONの後藤正文氏
批評家の若松英輔氏
と共に
『詩の礫』がこの歳月に何をもたらしたのか
を語る「第二章/第四章 対話篇」

そして「おわりに」のかわりに書き下ろされた
新作詩「OVER」を収録。

和合氏の言葉は、被災したまち、
そしてこの世界の
未だ来たらぬ未来に向けて放たれた
光の矢となる――。

<目次>
はじめに

第一章 貝殻詩篇

第二章 対話篇
後藤正文氏(ASIAN KUN-FU GENERATION)
時代の異常な速度感から外れてみる

第三章 十年記

第四章 対話篇
若松英輔氏(批評家)
死者と共に在ることが未来をつくる

OVER (「おわりに」にかえて)
  • 和合亮一
    1968年、福島市生まれ。第1詩集『After』で第4回中原中也賞受賞。第4詩集『地球頭脳詩篇』で第47回晩翠賞受賞。2011年3月11日の東日本大震災以降、ツイッター上に詩を投稿、『詩の礫』『詩ノ黙礼』『詩の邂逅』を3冊同時刊行し、大きな反響を呼んだ。『誕生』『黄金少年』『入道雲入道雲入道雲』などの現代詩の他、エッセイ『詩の寺子屋』『心に湯気をたてて』ほか。共著に『往復書簡 悲しみが言葉をつむぐとき』(若松英輔氏と)『3.11を越えて 言葉に何ができるのか』(佐野眞一氏と)『にほんごの話』(谷川俊太郎氏と)など。震災後の活動について、みんゆう県民大賞、NHK東北文化賞などを受賞。代表作『詩の礫』は新潮ドキュメント賞、鮎川信夫賞最終候補となり、フランス詩壇のニュンク・ポエトリー賞を受賞(詩の本場フランスでの日本人の詩集賞の受賞は史上初)。『詩の礫』『廃炉詩篇』に次ぐ災後詩『QQQ』で萩原朔太郎賞受賞。
hana87
何度も涙しながら読んだ。感想として、書くべき言葉が見つからない、というか、書くのが怖いだけか。 本書で、震災にもコロナにも反応せず、作品でも表現してこなかった詩人について、著者が違和感をもっていることを何度も触れています。それも自分に向けられた言葉のようで。。。 ていうか、なんでこの本、こんなに感想も登録も少ない??コロナ禍という、世界中が同じ苦境を共有する今の視点と、震災から続く視点を合わせ持つ、この本は、もっともっと読まれるべきだと思う。

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