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死なないで

〈新装版〉

死なないで

死とは? 生とは? 親子の絆とは? 『悪意のクイーン』がロングセラーな著者が描く感涙のドラマ。

著者 井上剛
ジャンル 文庫
文庫 > 徳間文庫
シリーズ 徳間文庫
出版年月日 2019/10/09
ISBN 9784198945060
判型・ページ数 文庫・448ページ
定価 803円(税込)
指を差して強く念じれば、人を殺すことができる――路子は、そんな不思議な能力を持っていた。二十歳の誕生日目前、胸に秘めた「決意」を実行に移さんとする彼女は、急病に倒れた瀕死の母親を見て、やり場のない怒りを抱くこととなる。「この女を殺すのは私。病気で死ぬなんて、絶対に許さない…」看病に没頭する日々が始まった。真摯な医師鷺森、難病の少女彩乃らとの交流は、愛情薄い両親への復讐心に凝り固まった路子の心を解すことができるのか…?
  • 井上剛
    1964年生まれ。京都大学文学部卒業。2001年、『マーブル騒動記』で第3回日本SF新人賞受賞。その他の著書に『死なないで』『響ケ丘ラジカルシスターズ』などがある。
とろこ
ここまで読み手が感情移入しにくい主人公も珍しい。確かに路子は両親の愛情を感じられなかったかもしれない。けれど、その感情をこじらせ過ぎているように感じた。そして、「指をさしただけで相手を殺せる」という特殊能力。その為に動物を殺すシーンで決定的に路子が嫌いになった。人生や命の意味を路子がどう捉えていてもいいけれど、それをまだ9歳で重病を抱えていえる彩乃に押し付けることにも嫌悪感を抱いた。ラストにかけて路子の命に対する考えが変化していく過程に説得力がなかった。
なって
親の敷いたレールに乗れずに劣等感の塊になった、メンヘラこじらせちゃんのお話。大学生にもなるのに、思考回路が厨2そのもの。親になってみないと親の気持ちは分からない、確かにそうだなぁ。親は良かれと思っていたことでも、子ども心には傷ついたりするもんね。

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