人形のわたあめちゃんは、移動遊園地にある〈ココナッツあて〉の店の、幸せのおまもりです。いつも店先でお客さんをむかえ、仲間たちと町から町へ旅をしながら、たのしくくらしていました。ところがある日、わがままな女の子が、わたあめちゃんをさらっていき…? 物語の名手ゴッデンの珠玉の幼年童話を、装画を新しくして復刊しました。
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ルーマー・ゴッデン
ルーマー・ゴッデン Rumer Godden
1907~1998。英国サセックス州生まれ。父の仕事の関係で、生後六カ月で当時英国領だったインドに移り住む。十二歳のときに英国へもどるが、その後もインドとを行き来して暮らした。一九三五年に作家として活動をはじめ、おとな向けや子ども向けに数々の作品を生み出した。作品は長編小説、短編小説、戯曲、詩など多岐にわたる。日本で紹介されている子どもむけの本に、『人形の家』(岩波書店)、『ねずみ女房』(福音館書店)、『バレエダンサー』(偕成社)、『ディダコイ』(評論社、ウィットブレッド賞)、『ねずみの家』『おすのつぼにすんでいたおばあさん』『帰ってきた船乗り人形』『すももの夏』などがある。
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プルーデンス・ソワード
1926年英国生まれ。彫版工として訓練をうけたあと、フリーランスのイラストレーターとして絵を描き始める。ゴッデンの作品や雑誌「Radio Times」などの挿絵を担当。
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久慈美貴
岩手県生まれ。大学非常勤講師。訳書に『アリーの物語』II-IV(PHP研究所)、『野獣の薔薇園』(ジュリアン)、『ヴァイキングの誓い』(共訳・ほるぷ出版)など。
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たかおゆうこ
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。大手玩具メーカーの企画デザイン室を経て渡米。アメリカでカリグラフィー、水彩画、銅版画などを学ぶ。帰国後、グリーティングカード、絵本、さし絵などの仕事を手がける。主な絵本に『くるみのなかには』(講談社)、『チュウとチイのあおいやねのひみつきち』『ハムスターのハモ』『ハモのクリスマス』(以上、福音館書店)、「プリンちゃん」シリーズ(なかがわちひろ文、理論社)、『もねちゃんのたからもの』『さんびきのこねずみとガラスのほし』(以上、徳間書店)、さし絵の仕事に『ねずみの家』『帰ってきた船乗り人形』『池のほとりのなかまたち』(以上、徳間書店)などがある。