白鳥異伝 下 ノベルズ版
嬰の勾玉の主・菅流に助けられ、〈橘〉の一族から次々に勾玉を譲り受けた遠子は、ついに嬰・生・暗・顕の四つの勾玉を連ねた、なにものにも死をもたらすという〈玉の御統〉の主となった。だが、剣を手にした小倶那と再会したとき、遠子の身に起こったこととは…。ヤマトタケル伝説を下敷きに織りあげられた壮大なファンタジー、いよいよ最高潮!
kagetrasama-aoi(葵・橘)
「白鳥異伝・下」三部作の二作目の下巻。これぞファンタジーの大道の結末です、何度読んでも満足、満足です。小俱那をどうしてもヤマトタケルと重ねてしまうから、悲劇的な予感しかしないし。しかも母親百襲姫の妄執と言える程の愛情が重すぎるし。何気に遠子と嫁姑争いしていますし。そんな物語の中で小俱那と遠子の絆と二人の成長が感動的でした。そしてこの結末に持って行くなんて、作者さま凄すぎです。そして脇の人物も魅力的ですよね、七掬とか管流とか。脇が活躍する物語は絶対面白い!ですよね。
ひとみ
宿禰のこと、昔はめちゃくちゃ嫌いだったが、今は同情を持って見ることができた。菅流がとても良いキャラクターで、赤ん坊の岩姫様と阿毘とのやりとりが面白かったのでもっと見たかった。手放すこともまた愛