原作・脚本・監督 磯光雄電脳コイル

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三番目のユウコ通信 小説版

三番目のユウコ通信 vol.15

小説『電脳コイル』第9巻、発売されてそろそろひと月近くが経ちます。
みなさん、もう読んでいただけましたか?
小説版は4巻あたりからゆるやかに、6,7,8巻と急激に、オリジナル展開で突っ走ってきましたが、9巻の終わりでアニメと同じシーンに無事着地いたしました。基本、これから最終巻までは(えー、今の状況では10巻では終わらない模様です)、このスタイルでゆきます。すなわち、要所要所のポイントはアニメと(なるべく)同じシーンに辿り着くのですが、その地点までが別ルート。
というわけで、アニメを楽しまれていた方も「ああ、このシーンはこんなふうにつながるのかー」となっとくしたり、おどろいたり、いろいろ感じていただけるはず。ぜひ今後ともアニメ版同様、小説『電脳コイル』よろしくお願いいたします。

さて9巻です。以下若干ネタバレ部分あるので、未読の方はご注意を。



今回の山場は、8年前と同じ状況をつくり出すことで、イサコの潜在能力の覚醒を狙った事件(これは未遂に終わるわけですが)と、その事件を巡る子どもたちそれぞれのリアクションにあります。〈黒客〉は分裂。その底にはただのけんかではない彼らなりの思惑や辛さ苦しさがあるわけで、そしてさらに、その思いの底には《メガネ》の有効期限を巡って彼らがなにを選択し、どう決断するかという問題があるわけで。
分かれ道をどう生きるかというのは、おとなになったいまでも毎日のようにわたしたちが迫られるとても身近な景色ですよね。その景色に自覚的になる瞬間(この道は自分で選んだんだ、と自覚するからこそ辛いときというのがある)を彼らに重ねて描きたかった。
これから先の彼らは、《メガネ》最後のときまで、おそらく決断の連続です。どちらかの道を選ばないにしてもそれは、「選ばない」という選択をしたわけで、そのへんの、まわりのせいにできない辛さと彼らがどう向き合ってゆくか、お話の道筋もさることながらそのへんの心情をしっかり書きこんでいけたらな、と思います。

マリリンマリーン、忘れてません。ご安心ください。オバちゃんにもまだまだ活躍してもらわないとならないし、イイジマにももうひと仕事してもらわなくては。
ガチャギリ、アキラ、ゆきりんについても書きたいのですが、改めて。第10巻執筆の合間に通信も更新してゆきますんで、こちらもみなさん、よろしく!

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