原作・脚本・監督 磯光雄電脳コイル

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三番目のユウコ通信 小説版

三番目のユウコ通信 vol.4

お待たせしました。いよいよです。発売です。小説「電脳コイル」第3巻。
この発売を前にして担当編集者より「いつも発売日の前にしか“通信”を更新しないのはいかがなものか」としごくまっとうなお叱りをちょうだいしました。というわけでこれからはせめてこのくらいのペースで更新していきたいと思っています。これからも小説&通信、よろしくお願いいたします。

さて前回の通信に関連してちょっとうれしいことがありました。ミステリー作家の青井夏海さんが、ご自身のブログで、この通信をとりあげてくださり、フミエちゃんのことを「わたしも大好き」と触れた上で、さらにこんなふうに続けてくださったのです。
「女子の成長にはフミエちゃんのような親友が必要だというか」、
「フミエちゃんみたいな友だちがいてくれたら嬉しいし、自分も誰かのフミエちゃんになれたら幸せ」。
これを読んでもう、そう! そういうことなのっ! とたいへんたいへんうれしかったですっ。
そう。フミエちゃんはわたしにとって「理想のお友だち」です。でもけっして「理想の女の子」「理想の子ども」ではないんだよね。強くて友だち思いだけど、時々こわがりで、計算高くてちゃんとウラオモテもあって、でも自分の弱さにへこまないチャーミングな女の子、それがフミエちゃんです。
ちなみに青井さんのミステリー小説にはしばしば、高校生になったヤサコやイサコ、おとなになったフミエちゃんや幸乃ちゃんやヤサコやイサコ、みたいな女のひとたちが登場し、彼女たちのそのときどきの光と影が鮮やかに描かれています。
これら青井さんの作品の足もとにも及ばないのですが、じつはコイルにも、メガばあ、ヤサコのお母さん、タマコ、そしてヤサコ(及びヤサコズ友だち)、京子と、5歳から60代までの女のひとたちがくまなく出てきます。まさに「女子成長図鑑」。
じゃあその年齢順に、みんな成長しているのか、というと実はその通りにはなっていない。子どもだけれどとても頼もしい子もいれば、おとなになり損ねている女の子もいる。
たとえば、イサコ。イサコについては改めてゆっくり触れたいと思いますが、おとなびたところとまるで赤ちゃんみたいに無抵抗で脆いところがアンビバレンツな状態で混在していて、書いているわたしですらちょっとほうっておけない気持ちにかられるときがあります。そしてもうひとり、タマコ。タマコさん(通称オバちゃん)は小説「電脳コイル」ではとても重要な語り手のひとりなのですが、じつは彼女がだれより「小学生」っぽいのではないかと、わたしはひそかににらんでいます。小学6年生で時間が止まってしまった、というか。彼女は止まってしまった彼女の時間を、自分自身の手にとりもどそうと必死なんですね。
3巻はこのふたりのそういう“くずれやすさ”が見え隠れする巻となっています。さらに彼女たちとはべつに、自分たちのリアルを生きる男子たち、がいます。3巻は夏休みの「果たし合い」に向けて、彼らの思惑がさまざまに立ち上がる巻と言えるでしょうか。
いよいよ彼らの、《メガネ》最後の夏休みがはじまります。

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