橘屋善六の依頼で出かけようと、竜之介が鉄太郎を背負ったとき、ふとした思いが脳裏をよぎった。「――鉄太郎が重くなってきている。背負っての用心棒稼業も、そう長くはできなかろう」と。竜之介ほどの体躯があっても、鉄太郎を背負っての剣戟となると、動きにかなりの負担が強いられる。相手が強くなるほど、不利は否めない。竜之介は、日延べをしている千香との祝言を境に、鉄太郎を連れての用心棒稼業は止めようと心に決めた。祝言後の鉄太郎の育成はすべて千香に任そうとも――。それまでにただ一つ、榊原源吾の消息を捜しあて、鉄太郎と二人で母親の仇を討たねばならない…。宿敵との決着はいかに!?シリーズ最終巻。