一色冬馬は22歳。遠江国海棠藩のに貧乏武家の次男で、部屋住みの身ゆえ、良い婿入り先を探している。冬馬の得意はメジロやウグイスなど野鳥を捕える鳥刺しだ。取った鳥はつがいを飼って雛をかえしたり、さえずりの美しい鳥は、他の鳥に鳴き方を学ばせて、高く売って小遣いにしている。ある日、冬馬はボロをきている小さな男の子・末松がメジロを捕ろうとしているところに行き合わせ、取り方を教えた。最近流れ着いた母子だったが、母親はまもなく死亡。孤児となった末松を師匠に預け、鳴き声の良いウグイスを城下にもって行く途中、驟雨にあった。雨宿りした広大な屋敷の裏門で、ウグイスがないてしまい、その声につられて門からきれいな娘が出てきた。冬馬は一目惚れしてしまうが…。