「ここにいたんだな。――拓己」
その男が、唇を動かした。“狼”の全身が、衝撃にうたれて震えた。背後の相手を見返りながら、声帯に刻みこまれている記憶のとおりに、あの名前を——封じられていた名前を、発声した。
「……省、吾……?」
ちがう。わかっていたはずだ。その声は、彼だと。男は迷わなかった。“狼”に向けて発砲した。胸から腹にかけて、六発の銃弾を撃ちこんだ。“狼”は、腹部の銃創をおさえるしぐさをした。致命傷であることを確認したようだった。そして……。
SFアクション待望の続刊。ついに、イズミが!?