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我らの流儀
火盗改宇佐見伸介
先手鉄炮組与力・宇佐見伸介は、大川端での火盗改の捕物の首尾が、お忍びの将軍・吉宗の目に留まり、お目見えのうえ業物の鉄砲を拝領する栄誉に浴した。日々のお勤めに戻った伸介は、南町奉行所の笠原彦四郎を通じて秦野諫山という兵学者を知る。立て続けに浪人者が辻斬りに遭った事件と諫山の学塾との関わりが次第に浮かび上がり、不穏な陰謀の影が伸介の前に立ちはだかった。
M2
志木沢さんの人物描写はかなり好きで今回もその辺りは楽しませてもらった。ただ、今回のメインとなる事件が、これは事件になるのかな?と思っているうちになんとなく事件になって、そしてけっこうあっけなく片がついてしまって……なんというか心躍るような展開がなかった気がする。個人的に前巻で登場した人物が事件に(悪い意味で)絡むのが苦手なのでそれも残念。最後の場面はけっこう好き。火盗改めの与力が2人で何やってんだよ!?と思わず笑ってしまった。不満もあったけどこのシリーズは好きなので次巻も楽しみ。