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緋色の華 新徴組おんな組士 中沢琴 下

緋色の華 新徴組おんな組士 中沢琴 下

お国のためにという琴の純な思いを翻弄する幕末の動乱。いつしか朝敵となってしまった新徴組面々の数奇な戦いの果ては…。

著者 黒崎視音
ジャンル 文庫
文庫 > 徳間文庫
シリーズ 徳間文庫
出版年月日 2019/08/06
ISBN 9784198944919
判型・ページ数 文庫・432ページ
定価 880円(税込)
女だてらに男顔負けの剣技と気の強さで、あの土方歳三も一目置いた法神流の遣い手、新徴組々士・中沢琴。本作は「おまわりさん」の語源となった幕末の江戸で市中警備を行った新徴組を徹底取材。日本の近代化の始まりとなった動乱期を描く。中沢琴を通してお国のために働くとはどういうことなのか?正義に伴う矛盾はなぜ生じるのか?懸命に剣をふるいながらその答えを得ようとする琴の姿が健気で美しい。沖田総司、清河八郎、山岡鉄舟…なども続々登場。
  • 黒崎視音
    岡山県在住。『警視庁心理捜査官』で鮮烈デビュー。この作品は人気TVドラマとしてシリーズ化された。吉村爽子と柳原明日香という女性捜査官二人を主人公とする「心理捜査官シリーズ」は好評を博し、その続篇も読者に熱狂を持って迎えられている。警視庁特殊部隊を描く「六機の特殊シリーズ」も、組織や装備などのリアルな描写と作品内で展開される戦略の緻密さが凄いと評判になり多くの読者を獲得した。この2シリーズで警察小説の書き手として不動の地位を築いたが、近著はなんと時代物! 幕末の世を疾風のように通り過ぎた美少女剣士の物語、『緋色の華 新徴組おんな組士 中沢琴』。新境地を開いたのち、次にいかなる作品を引っ提げて打って出てくるのか、固唾を飲んで待たれている現況である。
好奇心
中澤琴と新徴組の活躍読ませて頂きました、頭の中で琴さんを想像しながら、新政府・旧幕府入り乱れ大変な時代だったことが想像できます、市民にとっては不安で迷惑だった? 戊辰戦争が様子が詳細に描かれており、小説と言うよりも歴史書とも感じました、身分階級の厳しい時代に女性が戦の第一線で活動した事実は稀有のことで、言葉ではうまく表現できない、嫁にも行かず・長命で美貌で・自分よりも強い人にしか嫁がないとの信念・・お疲れ様でした 明治・大正・昭和はどう映ったでしょうか?
cybertiger
”旗本無礼打ち事件”で恋人を失った中沢琴は戦いに身を投じていく。時代は大政奉還、薩摩江戸藩邸焼き打ち、鳥羽伏見の戦いと急転し、戦いの舞台は江戸から庄内に移る。庄内藩が主力となって新政府軍に勝利をおさめた”花館の戦い”をクライマックスにもっていくあたりは成る程である。時代の流れというのは恐ろしい。無敗の庄内藩が新政府軍の軍門に降ることを余儀なくされる。主要人物が誰も死なないので読後感は爽やか。個人的には酒井玄蕃の出番が少ないのと、中沢琴が少しおっちょこちょいなお転婆娘と類型化されている点に不満を持った。

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