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2021.09.29
電子書籍あり
師走の扶持
京都鷹ヶ峰御薬園日録
師走も半ば、京都鷹ヶ峰にある藤林御薬園の懸人、元岡真葛のもとを亡母の実家、棚倉家の家令が訪れた。若殿の祐光が咳病で寝ついており、真葛に往診を頼みたいという。真葛の祖父である棚倉家の主、静晟は娘の恋仲を許さず、両親が亡くなり独り身となった真葛を引き取りもしなかったが……。持ち前の聡明さと豊富な知識で人びとの悩みを解きほぐす女薬師の活躍。『若冲』『火定』等でいま最も注目される歴史小説家の時代連作集。シリーズ第二弾。
アニータ
幼いころに母を亡くし、長崎に勉学に出た父の友人・藤林家の京都鷹ヶ峰薬園で育った真葛。母方の祖父は貧乏ながらも誇り高き公家で健在ですが、真葛の両親が祖父の反対を押し切って結婚したことから怒りを買い、真葛を引き取るのを拒否し、頼りもせず、ただ年に1度、米と味噌が「捨扶持」として藤林家に送られてきます。真葛も藤林家の人々もそんな棚倉家によい感情は抱いていませんでした。が、嫡男の咳病が治らないためかかりつけ医とともに棚倉を訪れた真葛は、そんな祖父の祖父なりの真葛への想いを知ることになる「師走の扶持」。よかった。
おかめ
読みやすいけど、とくに強く(良くも悪くも)印象に残ることもなかったかな。