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天の光

天の光

夫婦の愛は不変か? 賊に陵辱され行方不明になった妻を仏師はどこまでもおいかける。表現の高みを追求した仏師が見つけたのは?

著者 葉室麟
ジャンル 文庫
文庫 > 徳間文庫
シリーズ 徳間文庫
出版年月日 2016/12/02
ISBN 9784198941772
判型・ページ数 文庫・320ページ
定価 704円(税込)
柊清三郎は福岡藩の普請方の三男。十七歳で仏師の修行に入り、師匠の娘おゆきの婿に望まれた。しかし、仏性が見出せず、修行のため、三年間京に出る。戻ったとき、師匠は賊に殺され、妻は辱めを受け、行方不明に。妻のおゆきが豪商・伊藤小左衛門の世話になっていると判明し、お抱仏師に志願して、十一面観音菩薩像を彫った。しかし、抜け荷の咎で小左衛門が磔となり、おゆきも姫島に流罪になってしまう。清三郎はおゆきのため、姫島に渡ろうとして…。
  • 葉室麟
    1951年北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業。 地方紙記者を経て、2005年『乾山晩愁』で第29回 歴史文学賞受賞。07年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞を受賞。12年1月、『蜩ノ記』で第146回直木賞を 受賞。16年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で、第20回司馬遼太郎賞を受賞。著書に『千鳥舞う』『天の光』ほか多数。近著に『天翔ける』『大獄 西郷青嵐賦』『嵯峨野花譜』など、油の乗り切った時代小説作家、多くの読者が新作を待っている。2017年12月逝去。逝去後5冊刊行予定。『玄鳥去りて』に続く2冊目の遺作。
ふじさん
貧乏下士の三男として生まれた清三郎は、仏師・高坂浄雲に弟子入りするが、木に仏性を見出せず、3年間、京に修行に上る。修行を終えて戻ると浄雲は賊に殺され、妻のおゆきは辱められ行方不明になっていた。おゆきは、伊藤小左衛門に命を救われ、世話になっていることが分かるが、おゆきは清三郎の元には戻らない。抜け荷の咎で小左衛門が磔となり、おゆきも流罪になる。おゆきを救うために清三郎も島に入るが、次々に災いが襲い掛かる。最後には、幸せな結末が待っているが、清三郎とおゆきの人生は波瀾万丈、よくぞ生き残れたと思わざるを得ない。
りんふぁ
単行本が見つからなかったから文庫本で登録。仏師のお話しですが、仏性とはなんぞやと主人公が悩み苦しみ掴んでいく葛藤に心揺さぶられました。

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