-
2022.03.16
電子書籍あり
花咲家の怪
鍵盤に手を置くと指が自然とメロディーを奏でる。弾けないはずのピアノなのに、まるで魔法のように。そして桂は思い出す。会えないはずの少女に会った記憶を(「別れの曲」)。かすみ草を使って優しいお見舞いの花束をつくる木太郎。届け先は老いたパティシエがひとり住まう家。彼には遠い日に亡くした愛娘がいた(「火車」)。哀切で愛らしく、ほのかに怖い短編集。
ぽに
花咲家シリーズを読むのは久しぶりだけど、やっぱり優しいお話ばかりだった。有城のお話が好きだったなぁ。見えないけれど側にいてくれるお友達。純粋で優しい人だからこそなんだろうな。
ayu
とても透明感があって、時々とても切ないけれど心がきれいに洗われるような感覚に陥る素敵な本だった。花咲家シリーズは他の作品も読んだけれど、どれもとても読了感が清々しくて好き