電子書籍あり

臣女

臣女

身長5mの妻を介護するとき夫は。倫理を善悪では語らせない!各書評にて絶賛された怪作が待望の文庫化!島清恋愛文学賞受賞作品

著者 吉村萬壱
ジャンル 文庫
文庫 > 徳間文庫
シリーズ 徳間文庫
出版年月日 2016/09/02
ISBN 9784198941499
判型・ページ数 文庫・336ページ
定価 715円(税込)
夫の浮気を知った妻は身体が巨大化していった。絶望感と罪悪感に苛まれながら、夫は異形のものと化していく妻を世間の目から隠して懸命に介護する。しかし、大量の食料を必要とし、大量の排泄を続ける妻の存在はいつしか隠しきれなくなり、夫はひとつの決断を迫られることに??。恋愛小説に風穴を空ける作品との評を得、満票にて第22回島清恋愛文学賞を受賞した怪作が待望の文庫化!――解説小池真理子
  • 吉村萬壱
    1961年、愛媛県松山市生まれ、大阪育ち。京都教育大学卒業後、東京、大阪の高校、支援学校教諭を務めた後、52歳で専業作家に。2001年「クチュクチュバーン」で第92回文學界新人賞を受賞してデビュー。2003年「ハリガネムシ」で第129回芥川賞、2016年『臣女』で第22回島清恋愛文学賞受賞。小説のほかに漫画『流しの下のうーちゃん』、エッセイ集『生きていくうえで、かけがえのないこと』『うつぼのひとりごと』『哲学の蠅』がある。ほかの著書に『バースト・ゾーン 爆裂地区』『ヤイトスエッド』『ボラード病』『虚ろまんてぃっく』『前世は兎』『出来事』『流卵』『死者にこそふさわしいその場所』など。
小宮琉
終盤につれて奈緒美が愛おしくて堪らなくなるのは、自分勝手が過ぎるかもだけれど、こんなに変な話が世界の果てでずっと2人で過ごそうな的なラブストーリーに帰着するのが凄いというか、面白かった。読んでいて、奈緒美が調子良くなると本当に嬉しくて、平泳ぎするところとかも最高なのだけど、こうなる前にもっとちゃんと向き合うべきだった、愛するべきだったという罪悪感は消えないまま、奈緒美に対する感情が純真になっていくのがすごい。でも、一つだけ許せないというか認められなかったのは、女性器を花園って流石に寒くない?これは俺だけ?
ゆめりす
話としては不思議なものなのだけれど、確かにそこには大きな感情があって、それは愛と言えるものだと思った。 巨大化する女性の世話の描写、リアルですごかった。

関連書籍

ネット書店で購入する

定価715円(税込)

電子書籍を購入する

シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加