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歯止めのきかぬ夜がくる
「先にシャワーを使わせてもらうよ」ラブホテルの一室で男は言った。人妻亜希子は小遣い稼ぎに客をとっている。その日、男が亜希子の上でしたこと、それが彼を忘れられなくさせた。肉欲なのか渇愛なのか。色情なのか恋慕なのか。人生に疲れた中年男と、満たされぬ三十六歳主婦の情念に憑かれた日々は、やがて壮絶な成就のときを……(「ワリキリ」)。性愛の深淵がこの一冊にある。鮮烈作品集!
よしよしニャンコ
人間が本来隠しておきたい本性を紐解くようだった。基本的に疲れてる人、絶望している人ばかり出てくるが、だからそこ快楽が異彩を放つのだ。
スー
性欲と暴力は脳みその同じようなところで機能してるから、脳のバグでエロと暴力は混線してる…とかいう説を信じたくなる生と死にまみれた短編集。研ぎ澄まされた言葉で心の急所をえぐってくる短編ならではって感じの緊張感がたまらん。エロ小説読んで初めて「うんうん、やっぱりセックスはそういうものだよね…」みたいな気持ちになりました。