紅梅
新装版
事情も話さず家を出た妻を江戸に求める青柳新八郎は、「よろず相談承り」を世過ぎに、厄介事を上手くさばいている。そんなある日、新八郎は、隣人八重と見習い同心啓之進から、姿を消したすっぽんの仙蔵を探してほしいと頼まれた。ところが、いま用心棒をつとめている「なんでも買い取り屋」と仙蔵が、思いもよらぬ糸で繋がっていることを知り…。
のびすけ
浄瑠璃長屋春秋記シリーズ3作目。「秋の雨」は仙蔵のお話し。「いのこずち」では八重の夫・勇之進の死の真相が明かされる。勇之進の死に深く関わった柿見作十郎の物語が壮絶だ。壮絶過ぎてちょっと引いた。嵐で船が難破し、命からがら流れ着いた無人島で8年を暮らす、なんてあり得るのか?財政に困窮していた大鶴藩はその後どうなったんだ?物語の本筋ではない部分で疑問。「紅梅」では、志野の失踪に関わった大槻壮介、辰巳屋惣右衛門、千里、与作と出会い、志野の出自と失踪当時の状況が明らかに。新八郎と志野は果たして再会できるのか?!
シトラス
テンポよく面白く読んでいたけど、登場人物の説明の少なさがちょっと気になったら何とシリーズ物の第3巻と‥途中でひょっとして第2巻とかかな?と思ったのに転までいっていたとは。 面白いので、最初から読もう。