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荒野に獣 慟哭す 5

獣神の章

荒野に獣 慟哭す 5
著者 夢枕獏
ジャンル 文庫
文庫 > 徳間文庫
シリーズ 徳間文庫
出版年月日 2014/09/05
ISBN 9784198938901
判型・ページ数 文庫・384ページ
定価 715円(税込)
ニュータイプの獣化兵である御門周平は、東亜大学の研究者であった竹島丈二としての記憶を取り戻したものの、その瞬間の心の隙に、マヤの末裔ラカンドン族のツァ・コルに、意識を乗っ取られてしまった……。友のために、恋人のために、御門=竹島は、それでも疾駆する! ユカタン半島に谺する雄叫び。夢枕獏のスーパー伝奇アクション、遂に堂々完結へ!
  • 夢枕獏
    1951年神奈川県生まれ。東海大卒。77年「カエルの死」でデビュー。『キマイラ』『闇狩り師』『サイコダイバー』『陰陽師』などの人気シリーズを持つ。『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞。『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞。『大江戸釣客伝』で泉鏡花文学賞、吉川英治文学賞。近年、菊池寛賞、日本ミステリー文学大賞を受賞。18年、紫綬褒章を受章。
急性人間病
感覚が象徴に成り代わった瞬間、小説も終わらざるを得ない。呼び止めて、詳しい説明や絵解きを求めても、それは詮無きことだ。われわれにできることは、去ってゆく異形に「待っているよ」と呼びかける事だけである。
西村章
1990年にジョイノベルス版第一巻を即買いして以来ずっと続きを読んでいなかったので、今回改めて通読。獏さんの作品である以上、数々の傑作スーパー伝奇作品群とどうしても比べてしまうのだけど、登場人物は類型的だし、伝奇性やストーリー展開もやや安易な感があって、いつものスピード感と無窮迷路感に欠けるなあ、という印象。でも、最終章〈如来咆哮〉のラストシーンがもたらす映像喚起力は印象深いし、エピローグの余韻もよいので、読んで損した気分にはならなかったかな。とはいえ、獏さんの最良の作品のひとつ、というわけではないかもね

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