電子書籍あり
人間臨終図巻 4
〈新装版〉
isbm
★★★
湯豆腐
全三巻の徳間文庫旧版で通読。「地上最大の当然事─他人の死、地上最大の意外事─自分の死」なのに、どうして死に様ばかり並べた図巻が面白く読めるのだろう。信長の死を、「死は大半の人にとって挫折である。しかし、奇妙なことに、それが挫折の死であればあるほどその人生は完全形をなして見える」と書いた山田風太郎が、「もう少し生かしておきたかった一人」としたのが、大杉栄、小栗虫太郎、島津斉彬、夏目漱石の面々だったのが興味を引く。