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W県警の悲劇
警察官であるより前に、一人の人間として、常に正しくありたいんだよ――「警察官の鑑」と誰からも尊敬されていた熊倉警部。W県警初の女性警視へと登りつめた松永菜穂子は、彼にある極秘任務を与えていた。その最中の、突然死。事故かそれとも……。事故として処理したい菜穂子の胸中を知ってか知らずか、熊倉警部の娘が事件現場についてあることに気づく。『絶叫』『凍てつく太陽』の著者が贈る、ネタバレ厳禁!前代未聞の警察小説。
Take@磨穿鉄靴
ロスト・ケアの葉真中氏。ロスト・ケアのインパクトが強くそれ以降発表されたタイトルを順に読んでいたけどここに来て良い意味で裏切られた。氏はちゃんと素材を準備して伝えたいテーマに対して強い印象があったけどこの連作短編は叙述トリックを上手く使い連作短編として表現。これが長編では安っぽくなりそうだけどこのボリュームなら効果的。表紙のデザインもドクロに見えたりちゃんとヒントが描かれていたり好ましかった。なかなか印象のある切れ味で秀逸な短編集だと感じた。上手い。楽しめた。★★★★☆
ひまわり*
図書館本◆どえー!!!面白かった!!!久しぶりの葉真中さん。読友さんのレビューで手に取った。もっと早く読めば良かった!まだまだ根深く残る男性優位のW県警の中で頑張る女性警察官が主役の6つの連作短編集。だが、どれもブラックにひっくり返される。どれも良かったが「交換日記」と「ガサ入れの朝」が好みかな。ラストもうそーんとなる終わりでため息。「正しさ」とは……。満足な1冊でした。