これから始まる「新しい世界経済」の教科書
スティグリッツ教授の
資本主義はなぜ崩壊の危機にあるのか。社会を分裂させ、対立を引き起こす現代経済学の弱点を示し、新たな経済の道を示す。
著者 | ジョセフ・E・スティグリッツ 著 桐谷知未 著 |
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ジャンル | 一般書 一般書 > 社会一般(政治・社会) |
シリーズ | 一般書 |
出版年月日 | 2016/02/18 |
ISBN | 9784198641047 |
判型・ページ数 | 四六・256ページ |
定価 | 1,760円(税込) |
これから経済を勉強したい人はもちろん、身の回りの経済事象の本質を知りたい人に最適の一冊! いまなぜ資本主義は崩壊の危機にあるのか。巨大格差、移民問題の何が問題なのか。決算粉飾などの企業モラルの低下はなぜ起こるのか。経済は対立や紛争をいか世界に生み出してきたのか。グローバル化はなぜ人々を不幸にするのか……。ノーベル経済賞受賞のスティグリッツ教授が、既存の経済学の誤りをわかりやすく示し、新たな経済の枠組みを説く。
Kiyoshi Utsugi
原題は「REWRITING THE RULES OF THE AMERICAN ECONOMY」で、2016年に米国で出版されたものの日本語訳。 フランス人のトマ・ピケティが「21世紀の資本」で、富は資本家に蓄積されて格差は益々拡がっていると母国フランスで主張したのが2013年。米国で出版されたのが2014年なので、それを踏まえての話になっています。 原題をそのまま訳すと「アメリカ型経済のルールを書き換える」ですが、まさにルールを変えなければいけなくて、そのための処方箋という内容になっています。
kuroarizuka
短期的な利益のために過度なリストラや人件費の削減などで貧困層を増やすことは、長期的に見れば労働者が必要な技能を身につけることができず生産性の低下を招く。短期的な利益を追い求めているせいで設備投資や労働者の技能向上、子供や学生の教育が不足し経済に悪影響を与えている。上位層が超過利益(レント)のために市場の働きを歪めて生産に対応しない利益を得ており、そのことが中間層の減少として表れている。短期主義は政府が定めている規制(の不足)の影響であり、これは政府の意志で変えることができるものだ。