イノセンス創作ノート 人形・建築・身体の旅+対談
《人間は何故、自分の似姿を造ろうとするのか》――《他者とは何か》という深甚なテーマで挑んだアニメ劇場映画公開を記念して、押井監督の全てをさらけだす。〝人形の旅〟〝建築の旅〟〝身体の旅〟へ。養老孟司、四谷シモン、鈴木敏夫各氏との対談収録。
やいとや
映画『イノセンス』理解に繋がる副読本となるか、というと微妙にならない本。これと併せてユリイカの『特集・押井守』と『特集・攻殻機動隊 S.A.C』を読むと多角的に検証が出来る。が、だからと言ってこの本が面白くないか、というと大層面白いのが厄介。特に演出が召喚する身体についての考察は流石の一言。鈴木敏夫との対談で「衰えた身体」が『イノセンス』を発想させた、という視点は非常に興味深い。この後の押井守は『ゾンビ日記』に見受けられるように完全フィジカル方面に振り切れる。
シオン
頭、脳ミソと身体について考えさせられた。文章が面白い。