銀河英雄伝説 ⑤
銀河を分けるふたつの勢力、銀河帝国と自由惑星同盟。それぞれを代表するふたりの英雄、ラインハルトとヤン・ウェンリーの知略に満ちた戦いが宇宙の運命を変える。今巻では、ロイエンタールとミッターマイヤーの出会いを描いた過去篇も収録。
放蕩長男
「特権は人の精神を腐敗させる最悪の毒だ」 銀河帝国の内乱が、疾風のヴォルフの華麗な高速戦術によって始まります。大貴族たちの主将を務めるメルカッツ提督は、物語序盤でラインハルトの指揮下にいた老将です。堅実で実直。しかし指揮官が有能であろうとも、それを振り回す君主が出張っては、全く意味がありません。軍務に政治的思惑を絡めたらロクなことになりません。孫子の兵法そのものです。 おまけで、帝国の双璧の過去話が載っていました。真逆の性質を持つ親友とは、見ていて気持ちのいいものです。
青龍
道原先生の「銀河英雄伝説」を読み返し中。双方の上層部の無能ぶりからの展開を中心としつつ、ミッターマイヤーとロイエンタールの過去が語られる。この表紙、好きです!「黄色い薔薇でプロポーズ」という、間の抜けた男のエピソードを遠い昔に読んだ記憶があり、ずっと、何の小説だったか思い出せなかった私...そうか!ミッターマイヤーだったか。でも、最近、黄色い薔薇の花言葉に、いい意味が加わったようです。黄色い薔薇が好きな私は、ちょっと複雑。元の花言葉、気に入っているのに。