絵を描くことが好きな少女・さくらには、不思議な力があった。空想で描いたはずの場所や物が、そのまま実在しているのだ。ある日描いたのは、月光に照らされ、夜の池に浮かぶ美しい女性の姿。大人になったさくらは、祖母から叔母の話を聞いて愕然とする。女優だった叔母・ゆう子は、20年前、京都の広沢池で刺殺されたというのだ。その死の様子は自分が昔描いたあの絵とそっくりである。さくらは、ゆう子が当時下宿していたというペンションを捜し出し、部屋を借りて叔母の死の謎を探ろうとする。次第に明らかになるゆう子の凄絶な人生。そして驚くべき死の真相とは……?
京都を舞台に、究極の愛と絆を描く、渾身の書下し長編ミステリー