僕は大学の講義中ノートにエンピツで絵を描いていたら、ちょっと変わった女の子の武藤さんにある絵の展覧会に誘われた。そこで、姉のルカと再会した。父はどうしているのか聞いたら、「いないわ。自殺したの」
それから「僕」はなんとなくルカのいるこの家に出入りするようになった。
ルカは絵のことなんて分からない、と言う。画廊は閉店している。なら、父が遺した画廊を早く処分すればいいのに。
それが出来ないのは、多分父のにおいが残っているから捨てられないのだろう。
そんな「僕」とルカの画廊には、行き場のない絵が不思議と集まってくる。
書き下ろし長篇。